注意!こんな人は血液検査系STDチェッカー利用不可!HIV梅毒B型肝炎
医療機関などの外注検査を請け負っているSTD研究所のSTDチェッカー(郵送性病検査キット)ですが、場合によっては偽陰性や偽陽性が出てしまう可能性があることが判りました。
PCR法などで検査を行うクラミジアなどの性病検査は該当しませんが、血液検査を行うHIV・梅毒・B型肝炎の検査を検討している方は注意してください。
偽陰性と偽陽性
偽陰性 … 本当は感染しているのに感染していないという結果が出ることです。
偽陽性 … 本当は感染していないのに感染しているという結果が出ることです。
ステロイド系免疫抑制剤などを服用しているとNG
STDチェッカーのHIV・梅毒・B型肝炎などの性病を検査する血液検査は、保健所や病院などで行う検査方法と同じ
- 第4世代HIV検査
- TP抗体検査
などの、ウイルスに感染した際に血液中にできる抗体や抗原があるのかないのかを調べる検査方法をとっています。
抗体・抗原とは?
外部から侵入したウイルスなどを攻撃する血液中に作られる免疫物質です。
そのため、検査対象になる免疫物質が血液中に作られるのを抑制する作用がある免疫抑制剤を服用している場合ですと本来できるはずの抗体や抗原が検出できず偽陰性の結果が出てしまい正常な検査結果を得ることが難しくなってしまいます。
ステロイド系の免疫抑制剤のほか代表的な薬剤は
- シクロスポリン(ネオーラル)
- ミゾリビン(ブレディニン)
- シクロフォスファミド(エンドキサン)
- アザチオプリン(アザニン)
- タクロリムス(プログラフ)
- ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト)
等が有ります。
持病などが有り、これらの薬を処方されて服用している場合はSTDチェッカーを利用した性病検査を行うのではなく、病院で医師に現在服用している薬を見せて検査を受けたほうがよいでしょう。
なお、薬局などで購入できる市販薬を服用している程度でしたら特に問題はないようです。
過去に梅毒治療を受けた人は絶対陽性反応が出てしまう。
次に、梅毒の検査についてですがSTDチェッカーを利用した梅毒検査は過去に梅毒に罹ったことがある人の場合、必ず偽陽性の検査結果になってしまうのです。
これは、STDチェッカーが梅毒検査方法に採用しているTP抗体検査の欠点そのものです。
TP抗体ってなに?
梅毒ウイルスに感染した時にだけ血液中に作られる梅毒ウイルスを攻撃するための免疫物質です。
病院などでも梅毒検査に一般的に採用されているのはSTDチェッカーが採用しているTP抗体検査なのですが、この検査方法は初めて梅毒に感染した人に対しては非常に精度の高い検査結果を得られる検査方法です。
しかし、TP抗体は梅毒に一度かかってしまうと一生体内に存在し続けるという特徴があります。
なので、過去に梅毒の治療歴が有り再度梅毒に感染した場合TP抗体検査を行うと必ず前回感染した時にできた血液中のTP抗体が検出されてしまいます。
TP抗体自体は、前回の梅毒に感染した時にできたものなのか2回目以降に感染した時にできたTP抗体なのか判別することが出来ない為、偽陽性(TP抗体が血液中にあります)という結果が出てしまうのです。
よって、過去に梅毒に感染したことがある場合はSTDチェッカーの梅毒検査は無意味です。
人生で一度も梅毒に感染したことが無い方は問題なく精度の高い検査を受けることが可能ですが過去に感染歴がある場合は利用不可、注意が必要です。
以上、STDチェッカーの血液検査を受けても意味がないから注意したほうが良い場合でした。